トレジャー・ファクトリー
3/8

身近なゴミ問題から着想を得て生まれたトレジャー・ファクトリーのリユース事業。学生時代にアルバイトをしていた量販店で、まだ使える家具や家電が大量に捨てられている光景を目の当たりにし、ビジネスの力で解決できないかと考えたことがきっかけでした。当時のリサイクルショップは属人的な経営が当たり前で、システム化された仕組みを持っているところはほとんどありませんでした。しかし、創業時に掲げた『10年で上場する』という目標を達成するには、多店舗展開を見据えたシステムの構築が不可欠。そこで、業界に先駆けて、現場の意見を取り入れつつ、独自のPOSシステムを開発しました。システムを内製化したことで、自社の強みである人の魅力で生み出されるサービス力とITとのシナジー効果が得られ、事業と組織の成長に繋がっています。また、「トレジャーファクトリーは喜び・発見・感動を提供します」という経営理念を決定したのは、4店舗目を出店する時でした。3店舗までは各現場にも目が届き、スタッフと直接話をする機会も多かったのですが、離れた場所に店舗展開するためには、システム整備だけでなく、想いを共有するために、経営理念を明文化する必要があったのです。今後もこの理念を軸に、創意工夫の喜びや、新たなニーズを発見してカタチにする面白さ、人々に感動を与えるやりがいを仲間と共に感じながら、歩んでいきたいと考えています。起業時には「リユース」という言葉自体が、まだまだ浸透していませんでした。当時と比較すれば、世の中は四半世紀で大きく前進しましたが、まだまだニーズは眠っています。それらの潜在ニーズを顕在化することが、私たちの使命といっても過言ではありません。資源のリサイクルはヨーロッパを中心に海外でも進んでいます。しかし、リユースのビジネスモデルは日本が最先端だと感じています。実際に、海外進出をする際にバッティングするのは、現地の企業ではなく日本の企業です。リユースのスタンダードを広めることは、世界を大きく変える可能性を秘2トップメッセージ株式会社トレジャー・ファクトリー野坂 英吾代表取締役社長めています。さらに私は、リユースだけでなく事業の広がりや、可能性も感じています。以前は雑貨や家電を主に取り扱っていましたが、多角的な事業展開を行い、現在では10業態まで拡大しました。オフィス移転のサービスと並行して、不用品の買取を行ったり、トレファク不動産で建物の売却をされる方の家財整理を引き受けたり、引っ越し先で必要になる家電のセット販売をオススメしたり、複数の事業がコラボレーションしながら規模を拡大しています。他にも、衣料品だけで4業態あり、価格帯の異なる事業を展開しつつ、広がりを持ったビジネスモデルを確立できていることが、当社の競争優位性でもあり、特徴です。最初から完璧な人などいません。誰しもが先人達から学び、経験しながら一人前になっていくものです。そのため、人材育成には非常にこだわっており、社内には教育研修を専門で行う部門もあります。人材育成プログラムは常にブラッシュアップを続け、新人研修も3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月と段階に合わせてタイムリーに行っています。また、幹部も外部から招聘するのではなく、若い人材を社内で育成して、組織づくりを実施してきました。最近では新卒入社からマネージャーや経営幹部になったケースも増えています。リユースを軸としつつも、事業領域を拡大しているため、ジョブローテーションや社内公募制度を活用すれば、ひとつの会社のなかで多様な働き方や経験を積めます。当社の事業が伸び続けることで、世界中で注目されている環境負荷の軽減にも貢献できると考えており、その実現に向けて必要なのが、自分のアイデアを実現すべく行動につなげられる人材です。当社で扱っている商品は、どれもが一品モノ。売り場づくりに一定のルールはあっても、プラスアルファで実現できることは数多くあります。創意工夫を発揮する余地は非常に大きい業態なので、何を強化するかが各店舗での腕の見せ所です。そうした、創意工夫の風土を受け継ぎ『アイデア&アクション』を追求し、ぜひ当社のリユース業を通じて、人々を笑顔にする一員になっていただきたいと思っています。身近にある課題解決が環境負荷を改善するビジネスへ世界から見ても最先端をいく日本のリユースを牽引するアイデアを具現化できる幅広いステージがあるあなたのアイデアとアクションが業界も世界も変える

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る